次の打ち手が言語化されているところがdataDiverの魅力 | DataVehicle

事例紹介

次の打ち手が言語化されているところがdataDiverの魅力

株式会社ゼルビア(FC町田ゼルビア)

マーケティング部 田口様(写真右)
マーケティング部 近藤様(写真左)

  • マーケティング・集客
  • サッカーチーム運営
  • 年商7億5000万円(2019年6月期)
  • 従業員数 18名

株式会社ゼルビア マーケティング部長 田口 智基様(写真右)
株式会社ゼルビア マーケティング部コミュニケーションマーケティング課 近藤 圭様(写真左)

少年サッカーが盛んな町田市に本拠地を置くサッカークラブ「FC町田ゼルビア」。プロサッカーチームの運営や選手育成を通して地域活動に貢献する同クラブでは、集客やファンクラブの運営といったマーケティングに「dataDiver」を活用しています。導入までの経緯やdataDiverで得られた結果をどのように活用しているか、FC町田ゼルビアを運営する株式会社ゼルビア マーケティング部の田口智基様、近藤圭様にお話を聞きました。

次の打ち手が言語化されているところがdataDiverの魅力

——FC町田ゼルビアでは、dataDiverを活用してどんな課題を解決したいと考えたのでしょうか。

田口 私たちはサッカークラブとして、ファン・サポーターのみなさまにどのようにアプローチすればスタジアムにお越しいただくことができるのか、集客の打ち手をさがしていました。当時は経験に沿って施策を出していたのですが、データを活用して、精度を高めていく必要があるのではないかと考えました。

2017年から Jリーグで統一したデータベースの提供が始まり、そこからデータと触れ合う機会が増えました。その流れでJリーグ側からBIツールも提供されましたが、専門家でもない私たちには、そこで得た結果を見てどう活かしていけばよいのかわからないという悩みがありました。

——dataDiverを導入された決め手はなんだったのでしょう。

田口 dataDiverが魅力的だったのは、次の打ち手が言語化されているという点です。

dataDiver以外のツールもいくつか検討しました。しかし、これらは分析したデータに基づいたレポートが上がってきて初めて、「この辺がよさそうだ」ということがわかります。

一方でdataDiverは、分析結果の項目ごとに「この課題はクリアになっている」「この課題は曖昧だ」といったことが画面上にはっきり言語化されていて、私たちのようなビギナーでも見ればわかるようになっています。このように、分析結果がさっと見られるというところが導入の決め手になりました。

また、価格面でも、dataDiverは初めて導入するには利用しやすい価格だったのも魅力的でした。

導入前研修などのサポートを通して社内での納得度が高まった


——dataDiverを導入されてみて、ユーザーさんの目線から「使ってみてよかった」と思う点を聞かせてください。

田口 これまでは、各担当が今までの経験の中で得た確証に基づいて施策を考えていました。しかし、それは担当者個人の確証であって、他者に引き継ぐことができないのです。一方で、データが導いてくれる確証は担当者に依存することがないので、客観的な予測や数字を出すことができます。そこがとても重要だったと感じています。

——dataDiverの使い勝手やサポート面はいかがでしたか?

近藤 実際に企画をするにあたって、ファン・サポーターのみなさんにアンケート調査をしましょうということになったのですが、アンケートの設計段階から「こういう意図で質問をするならこういう聞き方がいい」「回答項目はこうしたほうがいい」といった、質問の内容や回答の作り方まで細かくアドバイスを下さったので大変参考になりました。

田口 もう1つ、導入前の研修もとてもよかったです。統計学を学んだことがあるスタッフは少ないので、この導入前研修には大変意味がありましたし、データ分析をしていく中で、社内での納得度が高まりました。

——実際にdataDiverを導入されて、導入前のイメージと違っていたことはありましたか?

田口 私たちが今までデータだと思っていたものは、実はデータではなかったと気づいたことです。これまでは、いろいろなデータを集めてそこから何かを読み取ればいいと思っていたのですが、データをどんな切り口で見るかといった視点が備わってないと「データはただのデータ」でしかないと学びました。センスのある切り口を見つけるにはどうしたらいいか考えるようになりました。

何かを分析する際には、必ず分析に適したデータが必要です。「こんな結果がほしい」というところから逆算してデータの型や中身を作っていかなければ、使えるデータにはならないのだということがわかりました。それが一番大きいです。

——dataDiverを導入したことによって、社内からの反応はいかがでしたか?

田口 社内では、「データを活用していこう」「数字をもとにいろいろなことに取り組んでいこう」という意識が芽生えました。データ活用に関しては、試合にご来場いただいた方の満足度といったアンケートの回数が増えたり、協賛いただいているパートナー企業さんの満足度を調査し始めたり、今までやらなかったことに目を向け始めています。

「ファンクラブ会員はグッズに対する関心が高い」という分析結果から限定グッズを製作

——実際にはどんなふうにdataDiverを活用していますか?

田口 dataDiverを導入した目的は2つありました。1つは、正確な予測を得ること。もう1つは、事業を加速させるレバーがどこにあるかを探ることです。

私たちの事業は、対戦カードや勝敗、天候、開催曜日やキックオフ時間といった外的要因によって左右されやすく、自分たちがコントロールできないところで集客や収入が増減します。それらをいかに正確に予測するか。そのうえで、どのレバーを引けば事業として加速していくかを探るツールとしてdataDiverを導入しました。

本来はこれを集客に取り入れたかったのですが、コロナ禍で入場制限が掛かる試合が続きました。集客ができないのであれば、次に重要なのはファンベースを安定させることです。どうしたらみなさんにもっと喜んでいただけるのか、ファンクラブに入会していただけるのか。そうした分析を行うためにdataDiverを使おうと方向転換しました。

——そのとき使われたデータというのは、どういうものだったのでしょうか。

田口 当時はそもそも整ったデータがなかったので、ファンクラブ会員のみなさんにアンケート調査をするところからスタートしました。

近藤 アンケートはファンクラブ会員以外の方にもできるだけ多く回答していただくため、「JリーグID」というJリーグ全体の会員システムでFC町田ゼルビアをお気に入り登録いただいている方や試合会場に足を運んでくださった方、また、駅の構内にお知らせを掲示し、クラブのことをよく知らない一般の方にも回答いただけるような環境を整えました。

田口 そのデータ分析の結果から、「ファンクラブ会員はグッズに対する関心が高い」という結果が得られました。そこで、ファンクラブ会員に向けた全選手のユニフォーム型ミニタオルという限定グッズを新たに製作しました。背番号ごとに全部で31種類のタオルを作り、更に楽しんでいただけるように、購入して開封するまでどれが当たるか分からない「くじ」にしました。

ファンクラブ会員のみなさまにはそれぞれごひいきにしてる選手がいるので、その選手が当たるまでくじを引いてみたり、ファン同士で交換しあったり、試合会場ではみなさん楽しそうにされていました。このミニタオルくじは10月中旬の試合から3試合での販売を予定していましたが、結果的に2試合で用意していた600枚が完売。第2弾として作ったファンクラブ限定グッズも100セットが完売しました。

——ファンクラブの会員数にもいい影響はあったのでしょうか。

田口 影響はありました。ファンクラブへはシーズンの最初に入会する方が多く、それまでシーズン終盤に入会される方はほとんどいない状況でした。しかし、今回限定グッズを出したことによって、ふだんでは新規会員の入会が見込めない時期に一定数の会員増加を認めることができたのは、大きな成果だと感じています。

これから2021シーズンのファンクラブ会員の募集が始まりますが、今回のdataDiverでの分析結果をいかして、新たな入会特典を設けるなどこれまで以上に魅力的な特典に力を入れようと考えています。

最終的なゴールは「集客」。データ分析の体制整備を

——今後はどのようにデータ分析を活用していきたいと考えていますか?

近藤 今はファンベースの拡大をメインに施策を打っていますが、最終的なゴールはスタジアムに足を運んでいただくことです。今後は集客面にもフォーカスしながら、来場者の属性といった分析をしていきたいです。

田口 私たちはまだ、データ分析をする体制を整えたり、有効なデータを作ったりというフェーズにいます。そこから一歩先に進んで、「使えるデータ」を取得して早く回せるようになるところまで引き上げたいと思っています。

——データ分析によってマーケティングというものの位置づけが変わったのではないでしょうか。

田口 そうですね。コロナ禍で、これまで普通だったものが普通ではなくなってきています。「新型コロナに感染する心配があるから来場したくない」といった新しい不安はどうすれば解消されるのか、その答えをこれから探っていかなければいけません。マーケティングの仕方が、お客さまが何を不安に思われているか、何を求めているか、声を聞いて次の視点に取り入れるという方法に変わってきていると感じています。

——本日はありがとうございました。

株式会社ゼルビア(FC町田ゼルビア)について
年商 7億5000万円(2019年6月期)
従業員数 18名
創業 1989年

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の⼀部は概数で記述しています。

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