データ活用でエビデンスのある地域経済活性化「我々が目指すべき在り方を明確に示してもらえた」 | DataVehicle

事例紹介

データ活用でエビデンスのある地域経済活性化「我々が目指すべき在り方を明確に示してもらえた」

高千穂町

町長 甲斐宗之さん

年間100万人を超える観光客が訪れる国内屈指の観光地である高千穂町。町内では積極的なDX推進や「株式会社高千穂町まちづくり公社」の設立等によって、農林畜産業、観光業、商業など様々な産業を横断的に結び付け、課題の解決、ひいては地域全体の経済活性化に向けて取り組んでいる。同町では地域内経済循環を目的としたDX推進の取組みの一環としてデータビークルの「オルタナインサイト」を採用。導入に携わった甲斐宗之町長にお話を伺った。

我々が目指すべき在り方を明確に示してもらえた

データビークルの「オルタナインサイト」を採用された経緯を教えてください。

高千穂町は年間100万人を超える観光客が訪れる国内屈指の観光地であるものの、日帰り客が多いことから観光消費額が十分に獲得できていない課題などを抱えておりました。そこで昨年度に策定した観光マスタープランでは入込客全体の総数よりも観光消費額をどう伸ばすかというところに重きを置こうと方向性を変えました。課題解決へ向けEBPM*の思想に基づきデータを活用し地域内経済循環を目的としたDX推進に取組む中で、データビークルは副社長の西内さんが内閣府EBPMアドバイザリーボードのメンバーであり、協力先として確かな背景が信頼できるなと感じました。色々資料も見せていただきましたが、大阪など全国の自治体や様々な企業と確かな成果をあげているところもありますね。
(*EBPM…科学的根拠に基づく施策立案)

今回ご採用頂いたデータサイエンスの知見を活かしたアンケート設計・分析サービス「オルタナインサイト」のよかったところや役に立ったところを教えてください。

アンケートの質問項目がいくつも関連付けて分析されているところですね。観光客の性別や年齢だけでなく、前後の宿泊先や旅行目的、さらには心理的な動機から「どのような特徴の観光客は現地支出金額が高いのか」が分析されていました。また、その内容が具体的な数値とともに分かりやすく分析結果が示されているので、今後狙うターゲットやプロモーション施策が打ちやすく魅力的でした。高千穂町ではこれまでも、旅行に関して色々なアンケートを実施してきましたが、ぼんやりとした方向性しか示すことが出来ず、アンケートではなかなか難しいのかなと思っていました。それが「オルタナインサイト」では、結果を明確に示してもらえ、ぼんやりしたものではなくみんながパッと見てわかる、我々が目指すべき施策の在り方を明確に示してもらえたのがありがたかったです。

▲実際の分析レポート(抜粋)

 

あとは短い期間で明確な資料を示して頂いたのも魅力的でした。アンケートを収集したのが去年の11月で、そこから1ヶ月で分析レポートが納品されました。

分析結果に基づいた具体的な取り組みを

今回の我々がご提供した調査・分析結果は、今後の町の取り組みの中でどのような位置づけになるんでしょうか。

高千穂町では昨年、地域商社の“高千穂まちづくり公社”を、観光以外の業種も共に活性化していくために、色々な業態をつなぐハブ機能として立ち上げました。その中で、今回の分析結果は、これから連携してなにが出来るのかというのを議論するベースになりました。
観光協会やまちづくり公社、商工会さんやJAさんに、どこから手を付けていけばいいか、これまでぼんやりしていたところを明確にお見せできるようになったのかなと思いますね。

町内の方は調査を行うことに対してどのような反応でしたか?

最終報告会の前に関係者を集めて中間報告会を行いました。その時、調査って毎年やるんですよねってみんな考えてたんです。その時油野社長が、こういう多変量解析で分析をすると、大きく消費動向や仕組み自体が変わるようなことがない限り毎年やらなくても大丈夫ですよと仰ったのが印象的で、ありがたいなと思いました。

ではここからはいろんな関係各所を巻き込み、分析結果に基づく具体的なアクションを実施するのですね。

観光に対して抱えている課題を解決するに向けて、今回実施したようなアンケートや調査結果を元にどう取り組んでいくか、まず方向性と分析結果に基づいた具体的な取り組み方を示せたんじゃないだろうかと思っています。このような根拠に基づいて分析をすると、このような結果が出るからこのような施策を打つ、という手法が今までなかったので、データ活用によって課題解決に一歩進められました。

より効果的な施策を打ち、より経済循環を促進していきたい

最後に今後の展望をお聞かせください。

地域内の活性化、経済循環というところでは、昨年立ち上げた高千穂まちづくり公社を高千穂活性化のエンジンとして機能させたいですね。今回観光という切り口で、町としてどんな施策を打っていけば効果的かデータビークルさんの統計手法で明確に示していただけることがわかったので、観光以外の分野についてもなにかお願いできることがないかと考えております。今後ともそういったことを相談しながら、より効果的な施策を打ち、より経済循環を促進していきたいという風に思っております。

―ありがとうございました。
※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

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